住宅ローンのボーナス払いはやめたほうがいいですか?

カテゴリー:お悩み相談室

最終更新日:2019年8月8日

このページでは、住宅ローンのボーナス払いを検討している方からの相談について、ファイナンシャルプランナーの岩本先生(プロフィールはこちら)にお答えいただきます。

相談内容

住宅ローンのボーナス払いを検討していますが、やめたほうがいいでしょうか?利用する場合の注意点などがあれば教えていただきたいです。

ボーナス払いは、安定的に返済していける範囲の金額にとどめましょう

住宅ローンの返済方法でボーナス払いを希望する方は、「月払いのみで返済すると毎月のやりくりがきびしいので、ボーナス払いを利用して毎月の返済額を低く抑えたい」という理由がほとんどです。気持ちはすごくわかるのですが、このような理由でボーナス払いを選択する場合は注意が必要です。

そもそも月払いのみで返済すると家計が成り立たないという理由でボーナス払いに頼ってしまうと、将来ボーナスがなくなった、あるいはボーナスの支給額が減った場合、支払いに対処できなくなる可能性があるからです。

もちろん、住宅ローンを組む本人のお給料がどのような給与体系なのかにもよるので一概には言えませんが、住宅ローンは多くの場合長い期間をかけて返済していくものです。今だけの判断だけであってはいけません。将来、お勤めの会社の業績が落ち込み、夏のボーナスが大幅カットなんてことがあっても大丈夫でしょうか

ボーナス払いを活用したいのであれば、その割合を長期的に見て安定的に返済していける範囲の金額にとどめておく必要があるでしょう。

月払いのみで返済する場合とボーナス払いを活用した場合は、どちらがお得?

一方で、月払いのみで返済する場合とボーナス払いを活用した場合のどちらがお得か?という相談も多いですが、この問いに対する答えは、「損得はほとんど変わらない」です。正確に答えると、月払いのみで返済したほうが、総支払利息がわずかに抑えられますが、本当にわずかです。

以下の返済例をご覧ください。

<借入額3,000万円、金利1%、元利均等返済、返済期間35年で計算>
月払いのみで
返済した場合
ボーナス払いを
活用した場合
借入額
3,000万円 3,000万円
(月払い返済2,000万円、
ボーナス返済1,000万円)
借入期間 35年 35年
金利 1% 1%
毎月の返済額 84,686円 56,457円
ボーナス月の
返済額
なし 169,666円
(年2回)
35年間の
合計支払利息
約557万円…① 約559万円…②

月払いのみで返済した場合と、ボーナス返済を活用した場合と比較すると、35年間合計で20,000円(②-①)の差しかありません。35年間もの期間の合計でたったこれだけの差です

つまり、月払いのみで返済していくか、ボーナス払いを活用して返済していくかの“どちらがお得か?”は、ほとんど無視して良いレベルで、それよりも、安定して返済していけるかどうかを最優先にするべきと考えます。

ボーナス返済より繰上返済をおすすめします

ボーナス払いを検討する方に対して、筆者がおすすめする返済方法をひとつあげるのであれば、“月払いのみで住宅ローンを組み、ボーナス時に余裕がでたときはその都度繰上返済で対応する”です。

最近の住宅ローンは、繰上返済手数料などが一切かからないものが多いです。そういう住宅ローンにしておけば、比較的気軽に繰上返済することが可能です(もちろん繰上返済の最小単位や繰上返済の限度回数などのチェックは必要)。

もともとボーナス返済を組み入れていると、原則年に二回、例えば毎年1月と7月は必ず定額のボーナス返済をしなければいけません。ボーナスが少ない年などは、ひょっとしたら預貯金を取り崩してボーナス返済にあてなければいけない局面も出てくるでしょう。

一方で、繰上返済は自分でルールを決めることができます。“ボーナスが○○万円以上のときは繰り上げ返済を○○万円する、少ないときはしない”などなど。繰上返済による利息の節約効果も得ることが出来ます。ボーナスを活用して住宅ローンの返済を検討されている方は、是非参考にしてください。

 このお悩みの回答者

岩本貴久
岩本 貴久
一般社団法人日本住宅FP協会 相談役
おうちの買い方相談室名古屋店 代表
FPバンク株式会社 取締役
有限会社東海FPセンター 取締役

お客様が満足のいく家を購入し、思い描く理想の生活を実現すること。それが私の成し遂げたいミッション(使命)です。

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