フラット50とは?
カテゴリー:フラット35
最終更新日:2019年10月2日

フラット50とは、最長50年間借りることができる、「全期間固定金利型住宅ローン」のことです。長期優良住宅(省エネ・耐久性に優れた住宅のこと)に認定された物件を購入する場合に利用することができます。このページでは、「フラット50の主な利用条件」、「メリット・デメリット」、「取り扱い金融機関」をご紹介します。
フラット50の主な利用条件
フラット50の主な利用条件をご紹介します。
借入期間 | 36年以上~50年未満 |
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利用者の年齢 | 申込み時の年齢が満44歳未満の人 ※親子リレー返済を利用する場合は、満44歳以上の人も申込み可能。 |
対象の物件 | 長期優良住宅 |
融資限度額 | 6,000万円 |
物件価格に対する融資比率 | 60%以内 |
フラット50への借り換え | 不可 ※フラット50から他の住宅ローンに借り換えることは可能。 |
その他の特徴 | 物件を売却する際に、1回限りローンを引き継ぐことができる。 |
※住宅金融支援機構のウェブサイトに掲載されている情報をもとに掲載しています。最新の情報と詳細は、必ず住宅金融支援機構の公式サイトでご確認ください。
融資の対象は、耐震性や省エネなどの一定の基準を満たした、長期優良住宅に認定された物件を購入する場合のみとなっています。基準外の物件を購入する場合は利用できませんのでご注意ください。くわしい基準は国土交通省が提携する「長期優良住宅の認定基準(PDF)」に掲載されていますので、合わせてご覧ください。
また、フラット50は、満44歳未満までの人しか利用することができません。完済時の年齢は満80歳までという上限がありますので、35年以上の借入をする場合は、30歳未満で借入をする必要があります。
さらに、融資限度額は6,000万円と、一般的な住宅ローンやフラット35にくらべて融資金額が少なくなっており(一般的な住宅ローンは1億円、フラット35は8,000万円)、融資比率は物件価格の60%までです。そのため、4,000万円の物件を購入する場合だと、2,400万円までが借入の上限になります。
フラット50のメリット・デメリット
フラット50のメリット・デメリットをまとめました。
メリット
- 親子リレー返済が利用できる
- 物件を売却する際に、ローンを引き継ぐことができる
デメリット
- 金利が高い
- 借りられる額が少ない
メリットは、「親子リレー返済が利用できる」ことと、「物件を売却する際、ローンの支払いを購入者に引き継ぐことができる」という点です。親子リレー返済とは、親子2世代に渡って住宅ローンを返済していく方法のことですが、2世帯住宅を購入して親子で長期の住宅ローンを返済していくということであれば、フラット50を利用するメリットがあると思います。
また、ローンが残っている物件を売却する場合、物件を売っても返済しきれなかったローンは、引き続き返済する必要がありますが、フラット50を利用していれば、ローンとともに物件を売却することができます。そもそも物件の買い手が見つからなければ意味がありませんが、住み替えしやすいというのもフラット50を利用するメリットの1つです。
デメリットは、通常のフラット35にくらべて「金利が0.3~0.8%ほど高い」ことと、「借りられる額が少ない」ということです。融資比率は物件価格の60%までなので、利用する場合は、自己資金を40%も用意する必要があります。
例えば、4,000万円の物件を購入する場合だと、1,600万円の自己資金が必要ということになります。これはなかなかハードルが高いですね。フラット50は、フラット35と合わせて借入することができるので、自己資金が用意できない場合は、合わせて利用する必要があります。
取り扱い金融機関は?
フラット50を取り扱っている金融機関はあまり多くありません。取り扱い金融機関は、こちらの住宅金融支援機構のウェブサイトから検索することができますので、一度確認してみてください。
フラット50のまとめ
フラット50は、ローンとともに物件を売却できるという点はメリットですが、物件の価格がローン残高より低い状態になっている場合は、買い手が現れるかわかりませんし、金利が高く返済は長期にわたるので、総返済額はかなり多くなります。
個人的にはあまりフラット50を使うメリットを感じませんが、親子2世代に渡って住宅ローンを返済していく場合に限っては、利用する価値があると思います。慎重に検討したうえで利用するようにしてください。
☆利用する場合は、しっかり返済計画を立てましょう!